直近のブログにて、”40代女性が転職”をするために準備したいポイントなどについてご紹介してきましたが、その記事はどちらかというと、今まで企業勤めをしてきた女性が転職を目指す内容でした。
今回は、今まで正社員ではない働き方をしてきた、主婦でいた期間が長く企業勤めをするブランクがある場合のために、「40代から正社員をめざず女性。就職・転職に準備していきたいこととは。」と題してご紹介していきます。
40代から正社員を目指すことは可能なのか
40代からでも女性が正社員を目指すことは可能です。年齢に関わらず、多くの企業は経験豊富で成熟した職員を歓迎しますので、その企業の目指す人材にマッチすれば、正社員での雇用を実現できる可能性が高まります。40代やそれ以上の年齢で新たなキャリアに挑戦し、採用される方々も実際におられます。
ただし、20代などの新卒や第二新卒の就職・転職のように、多くの分野でも応募しやすかったり、企業側が「時間をかけて育成していこう」と考えてくれる場合は低くなるとおもわれますので、40代としてのこれまでの社会経験・キャリアなどが社会人としての即戦力になることなどはアピールしていく必要があります。
スキルと経験
40代の女性は通常、多くの経験とスキルを持っています。これらの経験をアピールポイントに変え、新しい職場で提供できる価値を明確に伝えましょう。
正社員ではなくても、これまでの業務で行ってきたこと・任されてきたこと、企業勤めをしていなくてもコミュニケーション能力を生かして対応してきた役割や問題解決力などはアピールポイントになります。
学習と成長
新しい職業に移行する場合、その職業に必要な新しいスキルや知識を学び、基礎知識・スキルを習得しておくことが必要です。
専門教育な企業のYoutubeサイト、書籍やオンラインなどを活用すると多くの費用をかけずに基礎知識を得ることは可能です。そういった基礎知識を習得した場合はそのレベルを履歴書に記載できるように、資格取得をしておきましょう。
ネットワーキング
実際に仕事を探していくときは、基本的な就職支援機関やエージェントのついた転職支援企業などを利用していったりしながら、自分の目指す企業・業種の情報を収集して行動していきます。
関連記事:40代の女性の転職。転職活動していくときに登録しておきたい転職支援機関を具体的にご紹介
自分が希望する企業や業種をよく知っていくためには、知り合いや業界内にいる人から情報を得ることもリアルな現状を知ることができるので大切です。場合によっては、ちょうどその企業で求人があり、その知人を通して応募・採用となるチャンスもあるかもしれません。
柔軟性
新しい職場や業界での挑戦は柔軟性が求められます。
企業にはそれぞれ「その業界・業種」「その会社の社風」などによって、雰囲気や仕事のやり方・決まりなどが違います。新しい職場に入ると、変化に適応し、新しい環境で慣れていくことが必要になります。
また、年齢40代で年齢は上であっても、後から入社し地位があるわけでもなければ、「新人」「後輩」扱いとなります。
年齢が上がるほど、これまでの業務スキルだけでなく、人間としての適応能力が問われることが多くなります。新しい環境や自分の立ち位置を理解しながら働いていくことが必要になることを心得ておきましょう。
自信とポジティブな姿勢
自分の希望や将来を考えて就職や転職を目指すことは、素晴らしいことです。
年齢や過去の経歴に対する自信を持ち、常に自分は自分の味方でありポジティブな姿勢を保つことが成功へのカギです。
主婦や非正規雇用から正社員になるための準備とは
今まで主婦をされてきた期間が長い場合、現在が契約社員やパートで働いていて正社員ではない働き方をしてきた場合の2パターンについてご紹介していきます。
40代から転職や就職を検討する女性にとって、成功するために考慮すべき要因や取るべきステップは(個人の経歴により)多岐にわたります。
特に、主婦としての経験や契約社員・パートとしての働き方によって必要な対策が異なりますので以下にご紹介していきます。
主婦からの転職/就職の場合
自己分析
就職や転職するために、”自分自身が自分のことをまずはよく知る”ことはとても大切です。
性別や年齢だけでなく、人は個々にできること・出来ないこと、得意・不得意などがあります。
また、就職となると、希望する雇用形態、業務内容、希望収入などもあると思います。
そういった自己分析と希望を一度書き出してまとめることに加え、ネット情報や転職支援機関などを活用して労働市場の動向をつかみ、自分が望む仕事への就業を目指しましょう。
キャリアのブランクを埋める
主婦としての経験をアピールポイントに変える方法を考えましょう。例えば、時間管理、調整能力、忍耐力、チームワークなどのスキルを強調できます。
履歴書と面接の準備
過去の職歴や資格、ボランティア経験などを整理し、履歴書をアップデートしましょう。また、面接の練習も行い、自己紹介や志望動機を明確に伝えられるように心掛けましょう。
企業への応募へ履歴書・職務経歴書は、第一選考のためのとても大切な書類です。書きなれている方はなかなかおられませんので、マニュアルをみて自己流で書いて完成ではなく、必ず就労支援機関やキャリアコンサルタント、転職エージェントなどに添削していただき修正したものを完成にしましょう。
関連記事:40代女性の転職。”資格なし”のときにしたい対策や学び・取得しておきたい資格とは
スキルの向上
求められる職種に合ったスキルや資格を取得することが重要です。専門サイトや書籍などで独学、オンラインコース、専門学校などを活用してスキルを磨きましょう。
特に、未経験や異業種への就職を目指す場合は、それまで実務経験がないことがハンデにもなります。その仕事をするにあたっての基礎知識を習得していることを証明するために、基本の資格を習得して履歴書に記載しましょう。
人脈の活用
会社で働くことと、地域や家族と過ごしてきたことは、違いも多くあります。
自分が目指している働き方・時間帯、仕事内容などを明確にしたうえで、実際に働いている人に「会社で働く」ということを教えてもらう機会を作りましょう。
話をきく方の業界・役職・年齢や性別などによって、いろんな会社・働き方・社風などの話を聞くことができます。
正社員で同じ業界・取引関係のある企業などに転職をしてきた経験のある私でも、会社という環境が変わるたびに「会社によって社風・きまり・仕事のやり方・働く人に違い」があって働くことの大変さを感じます。
初めて企業に就職することを目指すときは、その後に正社員として長く勤めていくためにも、周りにいる企業勤めをしてきたかたから「会社で働く」ということを教えてもらうことはとても参考になると思います。
契約社員やパートからの転職/正社員就職の場合
内部応募
現在の会社で正社員の職に応募することを検討しましょう。既存の業績や経験をアピールポイントにし、上司とのコミュニケーションを図ってサポートを得ることも考えましょう。
契約社員の場合は、採用後の働きをみて正社員に採用する場合があります。現在の雇用形態がパート雇用であっても、リーダー的な役割をするようになっていて評価されていたり、1日8時間の勤務が可能などがあると「準社員」や「正社員」雇用での雇用に声がかかることがあります。
また、現在の会社が求人サイトに正社員の募集をしている場合は自分から希望を出すことでチャンスをつかめることもあります。
現在の会社で「正社員」に雇用されると正社員としての仕事・責任が増えますが、これまでの業務や社内知識を生かしながら仕事を続けることができるので、転職などで新しい環境になれる・仕事を覚えるストレスは比較的に少なくすることができます。
職種転換
他の職種に興味がある場合、その分野について学び、実践的な経験を積むことが重要です。
仕事に関わるスキルを身に着けるには時間がかかることがありますので、現在の仕事を続けながら、新しいスキルを身に着けていき、履歴書に記載できるような基礎資格を習得しましょう。
関連記事:40代女性の転職。”資格なし”のときにしたい対策や学び・取得しておきたい資格とは
アピールポイントの強化
現在の職場での成果やプロジェクトについて、具体的な実績をまとめておき、履歴書や面接で強調しましょう。
これまで正社員ではなかったとしても、担当してきた役割・それによって出せた成果、チームワーク力や業務改善などは必ずあると思います。
正社員のように企業内のデータを分析して成果を数値で証明・記載することは難しいかもしれませんが、できるだけ「(自分の判断で)頑張りました」とう主観的なっ表現ではなく、「○○を会社より評価されました」というような会社から認められたことを表現して記載することが大切です。
業界・業務内容の調査
目指す業界や企業について研究し、その業界で求められるスキルや資格を把握しましょう。そして、知識が浅いスキルや必要な資格が取得できていない場合は取得していきましょう。
例えば、一般的な事務職や営業職であればofficeの資格(Excel・Word・Powerpointなど)は基本操作はできる・MOS資格を取得している、経理業務であれば「簿記3級」以上、IT関係であれば「ITパスポート」を取得しているなどでまずはその仕事に必要な基礎ができることを伝えることができます。キャリアがアピールできる場合は「○○業務の経験◇年」「○○検定1級」などを履歴書に記載して、より自分が即戦力になる可能性が高いことをアピールします。
その業界・業務内容に必要な基礎スキル・上位スキルがあることは、第一選考の履歴書・職務経歴書で応募企業にアピールできる基本ポイントです。
就労支援機関の活用をする
転職は自分ひとりだけで活動せず、ハローワークなどを始めをする公的な就労支援機関、転職エージェントなどを活用しましょう。
履歴書・職務経歴書の作成、その経歴にお勧めの企業の紹介を受ける、労働市場の動向を把握する、面接対策をしてもらうなど多くの就職・転職に役立つ支援を無料で受けることができる場合がほとんどです。
関連記事:40代の女性の転職。転職活動していくときに登録しておきたい転職支援機関を具体的にご紹介
企業の「正社員」で働くために習得しておきたいスキル・資格
企業に雇用されたことがない・正社員ではない環境から、企業に”正社員”として働くためには、これまでとは違うスキルや資格を視野にいれる必要がある場合があります。
正社員で働くために、正社員になれたあとは昇進・昇給していくために、習得しておきたい一般的なスキルをいくつか紹介します。
コミュニケーションスキル
良好なコミュニケーション能力はどの職種にも必要です。効果的なコミュニケーションを学び、相手を理解し、自分のアイデアを伝える能力を高めましょう。
現在では、子供たちは学校でソーシャルスキルトレーニングを授業でうけ、基本的な人との関わりや伝え方を学んでいます。
40代の私たちの時代には学校で習わなかったこと、自分で意識して学ばなければ習得できない大切なコミュニケーションスキル。
働く場面だけでなく、家庭や友人知人、地域でも役立ち、自分を生きやすくしてくれるコミュニケーションのスキルは是非習得しておきたいスキルです。
プロジェクト管理スキル
プロジェクトの計画、実行、監視、制御に関するスキルを磨くことは多くの職種で役立ちます。
正社員で雇用された後は、昇進・昇給を目指したい方も多くおられると思います。リーダー・主任・マネージャー・課長・・・などを目指していくためには、必然的にその業務の管理や人の管理をするスキルが必要になってきます。
管理していく業務では、上記でご紹介した人とのコミュニケーションスキルはもちろん、業務内容自体を管理し進めていくスキルも大切です。
問題解決能力
問題を迅速に分析し、効果的な解決策を見つける能力は、ビジネス環境で高く評価されます。
正社員のときからこのようなスキルがあれば、昇進に早い段階で繋がりやすくなります。
社内対応・社外対応と、その業界と業務に合わせて適切に対処できる人材は会社にとってとても必要とされる人材です。基本的な対応マニュアルや目指す役職者の対応を学ぶなどして身に着けていきましょう。
テクノロジースキル
デジタルツールやソフトウェアの基本的な知識を身につけましょう。
仕事をする上でoffice関連のスキル(Excel・Word・Powerpointあんど)は業務をする上で基本のスキルとなりますが、会議はzoomなどを利用してWEBミーティングの利用したり、社内や取引先との連絡手段にe-mailではなくチャットワークやスラックなど企業が提供するチャットシステムを利用することも増え、業務効率をUPさせている企業もあります。
仕事などで利用できる便利なシステムは無料から有料まで多岐にわたりますが、そういったものが近年で使用が増えていることを知り、仕事の効率を上げるために必要なものは社内に提案し利用していきましょう。
プロフェッショナリズム
時間への厳守、誠実さ、責任感など、職業倫理とプロフェッショナルな態度を持つことが重要です。
社会人としてのマナー、信頼ある人間性、職業や立場としての責任と判断能力などがあることは、正社員以上の立場で働くことにとても大切です。
働く上で必要なスキルは、求められる仕事や立場、業界によって異なります。自分の目指す仕事や立場に応じてスキルと資格を選択し、学習・習得していきましょう。
まとめ
今回は、今まで正社員ではない働き方をしてきた、主婦でいた期間が長く企業勤めをするブランクがある場合のために、「40代から正社員をめざず女性。就職・転職に準備していきたいこととは。」と題してご紹介していきます。
”人生100年時代”といわれるようになりました。それに応じて働く(収入を得る)期間も長くする必要がでてきます。
正社員になって60歳まで定年で働いても、その後65歳まで定年の延長や再雇用されて働いても、20年前後あります。また、これからは70歳が定年に引きあがり働くのかもしれません。
40代からの転職や新しい職業に挑戦することは、年齢的なターニングポイントを迎えるときだからこそとてもよいタイミングでもありますので、参考にしていただけると嬉しいでです。
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